1.サービス業の「仕組み化」プログラム
ー従業員の働きぶりを「見える化」することが可能になり、業務引継ぎや社員への教育をスムーズに行えるようになりました。(スーパーマーケット)
ーポイントカードの登録手続きにミスがなくなり、無駄がなくなった。顧客管理もできるようになり、販売増加につながっている。社員の金銭管理に対する理解が深まり、金銭ロスの減少につながっている。(ドラッグストア)
ー業務フローの統一は難しいと思われていましたが、実際に業務基準書に書き出してみることで解決しました。業務フローの統一とシステム化の目途がつきました。(通信販売)
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目次
1.サービス業の「仕組み化」プログラムとは
(1).サービス業における特有の悩み
(2).「MUJIGRAM」(無印良品)の"仕組み”から学ぶ
(3).「MUJIGRAM」の強さの秘訣
(4).「MUJIGRAM」をモデルにした「業務基準書」の開発
(5).「業務基準書」の「独自の価値」
(6).「業務基準書」の運用で生み出される「付加価値」
1.サービス業の「仕組み化」プログラムとは
(1)サービス業における特有の悩み
「店長が変わって、仕事のやり方も変わってしまった」
「従業員によって、仕事にバラつきが出てしまう」
「マニュアルを作ったが、全く使われていない」
「従業員が定着せず、すぐにやめてしまう」
「仕事が多すぎて、まったく終わらない。今日も残業だ」
私たちサービス産業生産性協議会(SPRING)では、日本国内のサービス関連企業・団体の生産性を上げる活動をしていますが、現場で働く方々からこのような声がたくさん届けられます。
数々のお話を伺う中、サービス業で働く人たちには、ある共通の課題があることに気づきました。
それは、
お客様のご要望にお応えするという「付加価値を提供するサービス」や、「接客などのスキルアップに力を注ぐ」という「人材を育成する時間」に比べて、商品発注や整理、清掃などの「失点をしないサービス」に費やす時間が圧倒的に多いということです。
これでは、お客様に文句は言われなくても、選ばれるサービスになるには程遠いということです。
(2)「MUJIGRAM」(無印良品)の“仕組み”から学ぶ
私たちは、サービス業特有の悩みを解決するため、政府・企業・大学などと連携し、サービス業の優良事例に数多く触れ、幅広く研究してきました。
その中で巡り合ったのが、サービスの現場を「仕組み」にして、効果を上げている「無印良品」(株式会社良品計画)の店舗オペレーションのマニュアル「MUJIGRAM」でした。
「無印良品」も当初は、 「失点しないサービス」に多くの時間を費やし、現場に疲弊感がただよい、経営も低迷していました。ついには赤字に転落し、このままでは会社が危ないとなって改革を進め、作り出したのが、業務を仕組み化して生産性を上げる「MUJIGRAM」だったのです。
私たちは、この事例を深く研究し、優れた仕組みを「無印良品」以外のサービスの現場でも応用できるのではないかと考えました。その後、2013年に上智大学、東京都市大学、公益財団法人日本生産性本部と連携し、株式会社良品計画の全面バックアップのもと、「サービス産業の仕組み化研究会」を発足させました。
これらのメンバーで研究を進める中でわかってきたことがありました。
それは、「MUJIGRAM」は、単なるマニュアルではないということです。マニュアルに似た体裁や形態をしていますが、それが生み出す効果や影響は、サービス業が抱える課題にうまくアプローチし、解決してくれるものだったのです。
(3)「MUJIGRAM」の強さの秘訣
では、「MUJIGRAM」と通常の「マニュアル」はどう違うのでしょうか?
「マニュアル」の使われ方をヒヤリングし、様々な声をまとめると、大きく2つの課題がありました。
1.マニュアルは作成した時点が最新であり、情報はすぐに古くなってしまう
2.マニュアルに頼ると、決まったことしか出来ない人間になってしまう
マニュアルがあることで、業務の統一化が図れますが、マイナス面もあり、うまく活用できていない企業が多くありました。「MUJIGRAM」は、これらの課題をクリアする仕組みを構築し、一見背反するように思われる「効率化」と「サービス品質の向上」の両方を同時に達成していました。
「MUJIGRAM」では、すべての業務で「なぜやるのか」を明示し、「達成基準」を明確にすることで、「もっといいやり方がある」、「このやり方のほうが、ずっと効率がいい」という現場の意見を吸い上げ、改良していく仕組みが出来ていたのです。
それは、一人ひとりが「どう行動したら業務の効率化につながるのか」を考えるベースとなり、「改善が持続する風土」の醸成につながっていたのです。
これこそ、無印良品が「MUJIGRAM」で、V字回復を果たした強さとなっていたのでした。
(4)「MUJIGRAM」をモデルにした「業務基準書」の開発
私たちは、この「MUJIGRAM」の仕組みを体系化し、他の企業でも活用できるようにすることが、サービス産業の「悩み」の解決につながると考え、「業務基準書」づくりに着手しました。
「業務基準書」を作るにあたり、業務の標準化に長年携わっていた良品計画の方を研究会のメンバーとして迎え、そのエッセンスを取り入れながら、汎用的に応用にするにはどうしたらよいかを検討していきました。現場改善に定評のある専門コンサルタントの知見を加え、日本の製造業の生産性向上を支えた生産工学の専門家に体系立てをしてもらい、サービスの現場での使いやすさも考慮しながら、理論と実践の融合を図っていきました。このプロセスを一つひとつ踏むことで、私たちは「MUJIGRAM」の成功要因をつかみ、体系化し、他のサービス業でも活用できる「業務基準書」を完成させました。
私たちが考える「仕組み」の定義とは、「現時点において、誰が、いつ、何度やっても、同じ成果を生むシステム」です。一つひとつの業務について、この定義にあった「業務基準書」つくることにより、これまでサービス業で働く人たちが長年抱えてきた、業務の効率性やバラつきといった悩みが解決できます。
サービス業の「業務基準書」を設計するにあたり、製造業において高い生産性を実現する原動力になった、カイゼン活動の考え方を応用しました。
それによって、
1.仕事の効率化を図り、
2.コスト削減をしつつ、品質を向上させ、
3.従業員の働く環境の向上と企業の成長の両輪を実現する
そんなツールにすることが可能になったのです。
形のないサービス業を「形式知」として共有することが出来るようになったのです。
(5)「業務基準書」の「独自の価値」
私たちが「MUJIGRAM」を参考にしながら開発した「業務基準書」において、業務を「仕組み化」することで得られる「独自の価値」は、次の4点があげられます。
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業務の効率化
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再現性の実現
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属人化の排除
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異質性の排除
「業務基準書」を作ることで、サービス業の課題である業務のバラつき・ムダが減り、業務効率を向上させることができるようになります。
(6)「業務基準書」の運用で生み出される「付加価値」
実際にサービス業の現場で、「業務基準書」の導入を進め、継続的に運用することで、さらなる「付加価値」が生まれることが分かりました、それは、業務基準書を更新・改善し続けることにより得られるもので、次の3点があります。
-
改善の風土化
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教育の均質化(能力向上)
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知恵やノウハウの共有と蓄積
「業務基準書」を更新し続けることで、サービスの現場に改善型の風土を形成することができるのです。「業務基準書」が改善のプラットフォームになり、新たな気づき・工夫・提案が生まれ、「業務基準書」に取り入れることで改善が進む、好循環が形成されるのです。
2.「仕組み化」を推進し、業務の見える化・効率化に成功=事例紹介
株式会社サッポロドラッグストアー様(北海道札幌市 ドラックストア業種)
標準化された多店舗展開に向け、「業務・教育の標準化」と「カイゼンの風土化」を実現
不便なマニュアルに現場が混乱 標準化が進まない状態に
北海道を中心に、ドラッグストア・調剤薬局を展開するサッポロドラッグストアー。
同社では以前から作業マニュアルを用いていましたが、一部のマニュアルは更新されず、現場の作業との乖離がでていました。また、記された作業手順が細かすぎて、「全体感がつかみづらい」と現場から不評も聞かれるなど、マニュアルは十分に機能せず、店舗ごとに業務手順が違い、成果にもバラつきが目立つという問題を抱えていました。
経営者層が覚悟を決めたことで、一気に導入・実行へ
この状況に危機感を持ち、作業システム改革チームを発足させて、業務改革に着手しました。業務基準書の推進には、導入当時に常務取締役営業本部長だった富山浩樹氏(現代表取締役社長)の存在が欠かせませんでした。経営者である富山氏が強い覚悟を持って導入を決めたことで、一気に話が進んだのです。
基準書づくりは、作業システム改革チームが旗振り役となり、店長を中心に道内各地でミーティングを行い、基準書のたたき台となる原案作りを進め、それをもとに、同チームが業務基準書として仕上げていく流れで進めていきました。
「完成度7割」でリリース
定期的な更新と経営者層のコミットでカイゼン活動が進む
基準書制作の着手からおよそ9か月後、第1弾のリリースにこぎつけました。「7割の完成でOK」と割り切ったことが、早期のリリースにつながりました。
なぜ、7割の完成度でいいのでしょうか。それは課題が残っていたとしても、その後の評価・改善のサイクルで、基準書が更新される仕組みがあるからです。また、基準書づくりを一度体験することで、制作上の課題が見つかり、残りの第2弾以降の制作もスムーズになりました。
完成した「業務基準書」は、現場主体でつくられたこともあり、「わかりやすい」と評判は上々で、新人教育ツールにも用いられるなど、会社の仕組みとして浸透していきます。現場の意見やコツを吸い上げながら、「業務基準書」の定期的な更新を続けることで、ノウハウを標準化し、全店への水平展開が可能となっており、近年のサッポロドラッグストアーの躍進の原動力の一つになっています。
3.サービス業の「仕組み化」プランのご紹介
お客様のサービス業種・業態に合わせ、独自の支援ツールを使いながら効率的・効果的に業務基準書を作成し、業務を仕組み化するために、各種プランをご用意しています。この他にも、お客様のご要望に応じた対応が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
プラン名
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業務基準書(業務マニュアル)作成プラン
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理解浸透セミナープラン
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既存マニュアル
診断プラン
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内容
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専門コンサルタントが業務基準書の作成を支援します
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お客様先で仕組み化に関する講義、講演を行います
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既存のマニュアルや基準書の確認し、改善点をアドバイスします
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効果
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業務基準書を作成することで、業務のバラつきを削減し、継続して改善する風土が醸成できます
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外部の視点から仕組み化の重要性を組織的に学習することで、従業員の意欲が向上できます
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マニュアルが活用され、改善される組織風土が醸成できます
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時間・回数
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月1回(1日)×
6か月(全6回)
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1回(2時間~)
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1回(2時間~)
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金額
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231万円~(税込)
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33万円~(税込)
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33万円~(税込)
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備考
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*導入規模により、金額は変動いたします
*専門コンサルタントの交通費・宿泊費の実費をご負担いただきます
*サービス産業生産性協議会(SPRING)年会費6.6万円(税込み)が別途必要になります
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4.「業務基準書」の導入を専門コンサルタントが完全サポート
「業務基準書」の作成にあたり、本サービスの開発段階から関与し、業務基準書の豊富な導入支援実績を有する専門コンサルタントが、導入・運用の支援・サポートをさせていただきます。
【支援実績】ドラッグストア、通信販売、理美容業
【支援実績】スーパーマーケット、アパレル
5.お問い合わせ
「サービス業の仕組み化」にご関心がある経営者、経営幹部、ご担当者様は、下記連絡先までお気軽にお問合せ、ご相談をください。
【連絡先】
公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会事務局
担当:半田・加藤・吉田
〒102-9463 東京都千代田区平河町2-13-12
TEL:03-3511-4010
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