受賞の観点
「トータルマルチベンダーサービス」により、修理・メンテナンスのワンストップソリューションを実現
提供サービス
従来は廃棄や代替機器の新規購入以外に選択肢がなかったメーカーサポート終了後の計測器、医療機器、通信機器を中心とする電子機器に対し、関連企業及び個人を顧客としてメーカーや種類を問わずに修理するビジネスを展開。エンジニアを多能工化することによってフレキシブルな対応を可能にしているほか、修理ビジネスのさらなる効率化を図るために専用の部品良否判定ツールなどの開発も行っている。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、メーカーサポート終了後の機器メンテナンスという、業界の盲点であったサービスで成果を上げている点にある。また、トータルマルチベンダーサービスとして、トラブル発生時に専門の技術者が時間や場所を問わず速やかに対応するなどの、ユーザーコンシャスなサービスを展開している。
- 当初は、全国展開により500名規模で100億円の売上げ、10%の利益率を目標とした。
- ニーズの中でも対応スピードを重視し、現在では全国に8拠点を設置して、エンジニアを配置している。
- 人員削減中の他企業などからハイスキルを持った人材を採用して、外部のノウハウを取り入れることができた。しかし一方では、外資メーカーで自社製品のメンテナンスだけを行ってきた人材や、技術者としてプライドの高い人材が集まることにもつながり、同社の考え方に共感を得るために尽力した。
- 修理箇所が焼け焦げている場合や、すでに個々の部品が生産されていない場合は、部品や回路を再設計することも可能である。また、トップエンジニアであれば修理物から回路図を描き起こすこともできる。
- 特定の部品についてチェック可能なメンテナンス機器を開発した。そのようなツール開発により、必ずしもトップエンジニアでなくても効率的なメンテナンスが進められるようなった。
- メーカーの依頼でサポートを行っているケースもあるため、パーツなどは好意的に確保することができた。
- 同社が専門サービスとしてメンテナンスなどを請け負うことによって、メーカーには業務効率化のメリットをもたらす。同社内でも、突発的な故障への対応と、持ち込みの修理依頼を組み合わせることによって、業務の平準化を可能にしている。
- エンジニア研修やトレーニングスキルの向上に力を入れている。また、各メーカーのメンテナンスだけでなく、該当企業のエンジニアリング研修まで請け負っている。
- 担当業務を、通信機→計測器→医療機器のように数年ごとにローテーション化することによって多様性のある人材育成を行っている。
- 計測器・通信機・医療機器の3つの柱を持つメンテナンスサービスの専門会社として、業界内の信頼を得ている。また、メーカー、ユーザー、同社の三者にメリットがある「三方良し」のサービスモデルであり、変動的な業務にもフレキシブルに対応している。
一覧に戻る