受賞の観点
都心の企業の障害者雇用ニーズと地方の障害者の就労ニーズをマッチング
URL |
http://www.wingle.co.jp/ |
業種 |
医療・福祉・子育て |
所在地 |
宮城 |
事業概要 |
障害者雇用促進コンサルティング事業、アウトソーシング(BPO)事業、福祉政策支援事業、インターネットメディア事業 |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
ハイバリュー型 |
取引特性 |
BtoB型 |
環境特性 |
広域サービス型 |
提供サービス
地方の障害者の就労ニーズと都心の大企業の障害者雇用ニーズをマッチングさせるという新たなビジネスモデルを構築し、主に障害者の遠隔地雇用サービスなどを提供する「障害者雇用促進コンサルティング事業」や、軽作業などを請け負う「アウトソーシング事業」を展開するとともに、障害者に対する就労支援サポートサービスの提供を行っている。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、都心の大企業の障害者雇用ニーズと地方の障害者の就労ニーズをマッチングすることで、企業と障害者、及び障害者が居住する自治体など関係者全てに対してメリットを与えることができるビジネスモデルを構築した点にある。障害者雇用に関する「雇用促進」から「就労支援」、「コンサルティング」までのトータルなサービスをワンストップで提供している。
- 同社の創業者である佐藤氏は、2004年より長野県の部長級職員を務めた。その際、障害者の就労機会の増加に向けて、東京のIT企業と長野在住の障害者を結び付ける「遠隔地アウトソーシング」というインターネットを活用した就労モデルを発案し、成果を収めた。
- 都心部では、障害者の雇用義務が大人数になる大企業が多いため、雇用側の求人数と就労側の障害者数(=求職者数)が逆転していることに着目。2005年、長野での経験を活かし、都心部の企業に対して地方に住む障害者を紹介し、就労の場を作り出す「障害者雇用促進コンサルティング事業」を立ち上げた。
- 主に障害者の遠隔地雇用サービスなどを提供する「障害者雇用促進コンサルティング事業」、PC作業や発送作業、軽作業などのアウトソーシングを提供する「アウトソーシング事業」を展開。
- 同社が各地に設けたオペレーションセンターに都心部の企業がサテライトオフィスを設けることで、企業にとっては特別な設備投資などが不要となっている。
- サービスの導入に際しては、業務のヒアリングから人材のマッチング、サテライトオフィスの構築などを行い、導入後も雇用サポーターとして、障害者への教育やメンタルサポートまでを支援。
- アウトソーシング事業では、企業の効率化、コスト削減に向け、障害者などの就労弱者の活用を提案。受託した業務は、障害者の就労訓練も兼ねた環境で作業を行うことから、企業のCSR(企業の社会的責任)向上にも貢献。
- 都心部の企業に対しては都内での地代や給与水準に比べて低廉な雇用を提供し、障害者に対しては尊厳を持って働ける職場を提供し、さらに障害者が居住する自治体に対しては支援対象であった障害者が納税者になるという、関係するすべての人々にメリットを与えるビジネスモデルを構築。
- 2009年12月からは、関西の企業に対してもサービスのアプローチを開始。
- グループ会社「ウイングル・ヒューマンサポート」では、「障害者就労支援サポートサービス」を提供。企業のニーズに応えられる人材への成長に向け、最大2年を上限とした就労支援を行っている。
- 就労支援を行う対象者それぞれに「個別支援計画書」を作成し、最適な訓練プログラムを構築。
- 「障害者雇用促進コンサルティング事業」などによって蓄積したノウハウを活かし、障害者の就職活動を幅広くバックアップしている。
- これまでの就労者数は約100名で、顧客企業は約30社。また就労支援者数は約200名となっている。
- サテライトオフィスは仙台・埼玉・栃木・沖縄に7カ所が設けられている。
- 同社のサービスは、社会に山積する課題をビジネス手法で解決する「ソーシャル・ベンチャー」としての側面も併せ持っている。
一覧に戻る