受賞の観点
在庫食品のための新たな流通チャネルを構築し、食品ロス低減と顧客メリットの創造を実現
URL |
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業種 |
物流・運輸 |
所在地 |
東京・大阪 |
事業概要 |
食品メーカーとECサイトのマッチング |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
コーディネート型 |
取引特性 |
BtoB型 |
環境特性 |
広域サービス型 |
提供サービス
従来は廃棄されていた食品在庫の新たな流通チャネルとして、インターネットを介して食品メーカーとECサイトのマッチングを図る会員制マーケットを構築し、運営を行っている
ハイ・サービスのポイント
本サービスの強みは、両企業の提携により、業界に先駆けて従来は廃棄されていた食品在庫の新たな流通チャネルとしてインターネットを介して食品メーカーとECサイトのマッチングを図る会員制マーケットを構築し、事業として確立させた点にある。また、循環型社会の構築に働きかける「MOTTAINAIキャンペーン」と連動させることで、事業価値を高めている。
- もともと食品の在庫の評価損に加えて廃棄処分にかかるコストもかなりの金額だったため、このロスを削減したいという大きな課題があった。また食品メーカーも、売れ残りや余剰となる食品を増大させる商慣習などによる在庫問題と同時に、処分価格で販売した場合にもブランド価値が下がるという悩みを抱えていた。
- こうした中、本サービスではインターネットを介して食品メーカーとECサイトをつなぎ、通常の流通に乗らなくなった食品を販売する会員制BtoB取引を行うマーケット『Eco-モッタイナイ.com』( https://www.eco-mottainai.com )への取り組みを開始した。
- 過剰製造された商品や不振に終わった新商品、納入期限を過ぎた商品などデッドストックとなった食品を、各出品理由を紹介し、価格の説明をした上で販売が可能。
- ネットオークションシステムを活用して、1対Nの取引を可能とする仕組みを構築。 購買会員にとっては、予約機能を活用することで、在庫リスクの軽減が可能。
- 『Eco-モッタイナイ.com』により、食品メーカー(販売会員)にとっては、従来の販路に加え簡単にECサイトを通じて消費者への販売が可能になるため、商品の流通性を高め、販売機会のロスや在庫リスクを低減し、食品廃棄ロスを削減するメリットを提供。またECサイト(購買会員)にとっては新たな仕入先が増大し、従来以上に多種多様な商品を適正な価格で調達するメリットを提供。
- 伊藤忠食品の親会社である伊藤忠商事が「MOTTAINAI」をブランド化したライセンスビジネスを展開していたことから、 2004年にノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんが提唱する世界的な環境キャンペーン「MOTTAINAIキャンペーン」と結びつけ、『Eco-モッタイナイ.com』を利用することで売上の一部がマータイさんが推進するグリーンベルト運動※に寄付される仕組みを取り、『社会貢献』という、顧客にとってのサイト参加価値を高めた。
※ワンガリ・マータイさんが、祖国ケニアの環境保護と住民の生活向上を目的に、1977年から非政府組織(NGO)として始めた植林活動。
- サイト内は販売会員用のページと購買会員用のページに分かれており、それぞれIDで入るマイページの仕組みで運営。どの購買会員に何を売るかは、販売会員がWeb上できめ細かく選択できる。会員制とすることにより、安心してビジネスを行える仕組みを供給している。
- 通常の窓口担当者に加え、営業担当者が各購買会員に対して定期的にヒアリング。顧客の意向や商品の確認などを行うとともに、販売履歴からのアドバイスを行うなど、複数路から顧客ニーズを把握し、提供サービスの向上に努めている。
- 本サービスは、サイトのリニューアルやこまめなマイナーチェンジによりユーザビリティーの向上に注力している。
- 販売会員の満足度向上のため、メーリングリストで定期的に新機能や使い方を説明するなどのサービスを行っている。
- アンケートや日報により、営業担当者間での商品の売れ筋情報や事例などを共有し、相互にアドバイスをしている。
- 商品数は常時平均150アイテム、仕入れ原価ベースで月間1億円程度がサイトに掲載されている。
- 販売会員数はスタート時の35社から135社に、購買会員数は17社から64社に増加。
- 『Eco-モッタイナイ.com』での取扱量≒食品ロス削減量である。
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