受賞の観点
独自の学習方式やITを活用し、「中学受験」に特化した様々な教育サービスを提供
URL |
http://www.nichinoken.co.jp/ |
業種 |
教育・研究 |
所在地 |
神奈川県横浜市 |
事業概要 |
私・国立中学への進学支援、進学準備教育推進/教室運営/授業・学習支援/教材開発/学習理論研究/情報発信(私・国立中学情報、教育環境情報等)/通信教育事業/教育関連イベント事業 |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
ハイバリュー型 |
取引特性 |
BtoC型 |
環境特性 |
広域サービス型 |
提供サービス
1953年の創業以来、「私立中学受験専門の進学塾」という、従来なかった新しい市場の開拓と育成に取り組むとともに、付加価値の高い教育サービスを提供している。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、「中学受験専門の進学塾」という同社の存在意義を市場の育成とマーケットの開拓で確立するとともに、独自の教育カリキュラムやITを活用したシステムの開発、「安心・安全」への取り組みなど付加価値の高い教育サービス提供を実現している点にある。
- 創業当時、同社が主軸として展開している「中学受験」をターゲットにした学習塾は非常に少なく、私立中学校受験自体がメジャーではなかったため、多様な理念に基づく教育を行う私立中学校での教育が、子供たちの学習・教育の可能性を広げることになるということを世に知らしめつつ事業に取り組んだ。
- それぞれの私立中学校の特色や教育理念の広報、「シカクいアタマをマルくする。」というフレーズの中学入試問題のシリーズ広告で、知識量だけではなく応用力を身につける教育の重要性を訴求し、顧客ニーズに応える「市場対応型」ではなく、サービスを創出してそこに顧客を導く「市場育成型」による生徒の獲得に努めた。
- 創業当時から「復習重視」の指導を行い、知識獲得量や暗記力中心ではなく、子どもたちの考える力を伸ばすことに注力。「カリキュラムテスト」と呼ばれる授業の理解度を図るテストを週に1度から2週に1度行うことや、「スパイラル学習システム」と呼ばれる、同一テーマを繰り返し学びながら基本−応用−発展へとステップアップしていくカリキュラムが同社の学習システムの特徴。
- 子どもたちの自主性・自立・自ら学ぶ姿勢を重視し、3年生から6年生までの4年間を「中学受験学習期間」として、「出会う」「親しむ」「広げる」「深める」「鍛える」という5つのステージによる学習指導を展開している。
- 1979年から始まった日能研主催の公開模試「全国中学入試センター模擬試験」は、首都圏中学受験の三大模試の一つに数えられ、受験者数は約1万8,000人。
- 公開模試を含め、テストの答案を各教室にある専用スキャナで読み込みデータ化することで、大量の採点をテスト後2日で正確に行える「DI(デジタルイメージ)学習支援システム」を開発。答案用紙が即座に返却されるため、テスト後の復習に効果的であるとともに、多様な採点、評価ができるようになったことから作問への制限がなくなり、記述式問題への対応が強化されるなどのメリットをもたらしている。
- 日能研の会員制Web情報サービスとして「MY NICHINOKEN」を提供。「DI学習支援システム」で出た採点結果やコメントの閲覧、「授業」と「家庭学習」をつなぐ学習サポートコンテンツの利用、受験情報や教室からのお知らせの確認などができ、保護者からの評価も高い。
- 理念を実現するためには専任の講師が必要と考え、学生アルバイト講師は採用せず、本部で随時講師の採用を行い、集合研修と現場でのOJTを組み合わせ、最低でも6カ月の研修を行っている。
- 子どもの「安心」と「安全」を重視。光る「Nバッグ」や防犯「Nブザー」、警察官OBをメンバーとした「Nセキュリティ」による防犯対策、PASMOを利用した「キッズセキュリティ」システムによる保護者への入退室情報の通知などを採用し、セキュリティーサービスを提供している。
- 2009年度の中学入試合格件数は2万9,416件。1970年頃には10カ所程度だった教室は、現在では日能研グループネットワークで全国136教室となり、生徒数も約3万8,500人に成長している。
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