受賞の観点
「楽しく料理を学ぶ」をテーマに、人気の高い講師を育成し、生徒視点でのサービスを追求
提供サービス
明るく清潔なガラス張りスタジオで、初心者でも簡単に楽しく学べるというクッキングスクールづくりが人気を博し、全国に事業を展開している。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、従来の料理初心者や若い女性には雰囲気が分からず、通いづらいと考えられていた料理教室を、明るく開放感溢れるスクールづくりや魅力的なコース、レシピ開発によって気軽に楽しめるものとした上で、常に顧客目線でのニーズの把握に注力し、より付加価値の高い提供サービスを創出し続けている点にある。
- 従来の料理学校では、若い人や慣れない人は片付けしかできないようなことも多かったため、同社では生徒全員が一つのレシピを最初から最後まで担当できるよう工夫し、一人の講師に生徒は5人までという少人数制のプログラムを採用。
- 1999年に商業施設への出店第1号となる大宮ロフトに、スクールの調理風景が外から見える初の「ガラス張りスタジオ」をオープン。明るく清潔で楽しそうな雰囲気が大きなPR効果となり集客に成功したことから、商業施設からの出店誘致が増え、ビジネス成長の契機となった。
- 「ABC Cooking Studio=料理ができない人のもの」を念頭に、誰でも簡単に調理でき、特殊な器具を使わず自宅ですぐに作ることのできるレシピの開発を心がけている。
- 料理とパン、ケーキという3つの基本のコースをさらにレベルやレシピによって細分化。また1日限りの1dayレッスンや、他企業とのコラボレーションなど、メニューのバリエーションを豊かにすることで、生徒に選択の自由や楽しみを持たせている。
- 2006年には、全国どのエリアのスクールでも自由に教室を選べる「フリー通学制」を採用。
- 「生徒の目線でニーズを拾う」ことを重要視し、生徒向けのアンケート結果や、生徒に最も近い講師が実際に聞き、感じたニーズをサービスに反映。「1dayレッスン」や「フリー通学制」もこうした意見から生まれ、集客に貢献している。
- 講師やスタッフの現場感覚を尊重し、権限を与えることで、現場が自ら考える仕組みをつくっている。こうした現場の意見や提案を人気のあるメニュー作りや円滑なスクール運営に役立てている。
- 定期的に組織を改編し、異動を実施。きめ細やかな接客が特徴の郊外店と、集客力とスピード感のある運営力を持つ都心大型店の店長を入れ替えることなどで、それぞれの強みを活かしながら新しい経験を積むなどの人材育成が図られている。
- PCや携帯電話を使った受講予約によって講師の指名数から人気を数値化し、評価に加えている。
- 講師の「人間力」をのびのびと育てるために、明るく風通しの良い組織づくりを心がけている。
- 「CSR」への取り組みとして、食糧自給率向上を目指す「FOOD ACTION NIPPON」や、CO2削減を目標とする「チームマイナス6%」に参画。クッキングスクールにおいても、節水やエコレシピの採用などで環境問題への取り組みを実施している。また「abcキッズ」という子供向けのコースの設置や子どもの職業体験型テーマパーク「キッザニア」へのスポンサー出店などで食育にも取り組んでいる。
- 1987年の創業から約20年で、生徒数が22万5,000人、教室・スタジオ数は全国で106校に。
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