受賞の観点
誰もが使いやすいICTのユニバーサルデザイン普及を目的とした日本初の会社
URL |
http://www.udit.jp/ |
業種 |
情報通信・ITサービス |
所在地 |
神奈川県横浜市 |
事業概要 |
企業コンサルティング |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
ソリューション型 |
取引特性 |
BtoB型 |
環境特性 |
地域サービス型 |
提供サービス
1998年に「ユニバーサルデザインという概念を広めるソーシャルアントレプレナー」として起業。さまざまな年齢・障害・環境の社員や登録スタッフとともに、アクセシビリティーとユーザビリティーの観点から、ICTをはじめとするさまざまな製品を始め、企業や行政のwebサイトなどを対象にUDコンサルティングを行っている。
ハイ・サービスのポイント
社長である関根氏の実務に即した経験を生かしながら、障害者や高齢者など多数の登録スタッフの検証に裏付けされた精度の高いコンサルティングを行っていることが強み。
- 創業当時は企業内部でのユニバーサルデザインへの理解が低い状況であったが、「IT革命」の時流に乗ることでIT企業を中心に顧客を増やし実績を積んでいった。
- また精度の高いコンサルティングには、障害者・高齢者・ワーキングマザー等の生の意見が必要と考え、当事者を「ユーザー・エキスパート」として捉え、登録スタッフとして採用していった。当事者を弱者扱いせず、自立して仕事が行え、自律した意見を言えることを重用視し、その意見を本社研究員が提言としてまとめることで、ビジネスとして成立する水準を確保した。
- 講演活動や書籍出版を行うことで自社の知名度を広めたほか、各省庁や自治体の審議会・委員会にも積極的に参加。学会や業界活動による幅広いネットワークを活用し、さらなる知名度確保と顧客確保、企業に対するユニバーサルデザインの訴求を行った。
- 2000年の「リハビリテーション法508条」成立により、米国では政府機関に納入されるIT機器及びWebサイトには、身体障害者でも健常者と同様に使用できる操作性を持たせることが義務づけられた。日本におけるIT産業の国際競争力維持のため、この法令に準拠した国内基準が必須と考え、経済産業省・総務省に強く働きかけた。その結果として2004年、対応したJIS X8341規格が策定されるなど、自社の利益以上にユニバーサルデザインやアクセシビリティーの普及に尽力している。
- 設立当初から全員が在宅勤務のテレワーカーで、障害者や高齢者、ワーキングマザーを含むワークライフバランスを実践してきた。今後、団塊の世代が高齢化することで、高齢者の情報発信やテレワークが増加し、また40~50代の働き盛りの人材が介護のためにテレワークを必要とする社会が来ると予測。ネットワークを活用した在宅勤務が増加し、ITのみならず社会全体が、さらにアクセシビリティを高め、ユニバーサルデザインに対応することが必須になると考えている。そこで自社の重点を徐々に障害者から高齢者にシフトしていく方針で活動を深化させている。
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