受賞の観点
情報発信や効果的なPRで郷土の食をブランド化し、地域資源に
URL |
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業種 |
飲食・生活関連サービス |
所在地 |
青森 |
事業概要 |
イベント事業、商品開発事業、コンサルタント事業、ブランド管理事業、受託事業、食育推進事業、広告代理業 |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
ハイバリュー型 |
取引特性 |
BtoC型 |
環境特性 |
広域サービス型 |
提供サービス
地元八戸市以外では認知度が低く、地域食材としてのブランドイメージもなかった「八戸せんべい汁」に関する様々な情報提供やイベント開催などの活動により、全国的な八戸せんべい汁の認知度向上とブランド確立に取り組んでいる。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、地元では特別視されていなかった独自の地域資産である八戸せんべい汁に着目し、そのブランド化による地域活性化に取り組むとともに、全国の食による地域興し団体と連携した食の祭典「B‐1グランプリ」を企画・プロデュースしてきたことや、ユニークな応援歌などのマスコミ戦略によって、効果的なPRを実現している点にある。
- 地元では「家で食べるもの」とされていた八戸せんべい汁だったが、八戸新幹線開業に合わせてお土産用セット商品を八戸せんべい汁研究所と連携して試作し、市内で発売を開始。地元で評判となり、初年度4万個を超えるヒット商品になった。
- せんべい汁の味や触感は食べたことのない人にはイメージができないため、実食の機会を提供するために県内外のイベント等で試食会をスタート。地元マスコミに取り上げられるようになり、お土産品としてのPRだけではなく、郷土料理としての普及への取り組みも開始。
- 2002年の新幹線開業を機に、「青森といえば八戸せんべい汁」と言われるための地域ブランド化への取り組みをスタートし、主に?世界唯一の八戸せんべい汁専門ポータルサイトとしての情報プラットフォーム整備?せんべい汁取扱店の調査とデータ管理及びサイトやガイドマップによる情報提供?県内外での試食会による実食機会の創出――などを八戸せんべい汁研究所とともに行ってきた。
- せんべい汁は居酒屋、小料理屋で出されており、店を外から見ただけではせんべい汁があるのかどうかが観光客には分からないため、ガイドマップ作成とともに飲食店に掲示してもらう「せんべい汁あります」という旗を作って配布。
- PRのため、マスコミに取り上げてもらう話題づくりに注力。代表的なものとしては、2004年より公式応援ソング「好きだDear!八戸せんべい汁」によるPR活動を行っている。地元の盛り上がりが東京の音楽関係者の目に止まり、2006年にはメジャーデビュー。PRに大きく貢献している。
- 2006年、八戸せんべい汁の全国的なPRのため、全国で食による地域興しを行っている団体に参加を募り、B級ご当地グルメの全国的祭典「B‐1グランプリ」を立ち上げた。第1回「B‐1グランプリ」は八戸せんべい汁研究所が主催したことから多くの取材を受け、八戸せんべい汁の認知向上に大きく貢献した。「B‐1グランプリ」はその後、静岡県富士宮市、福岡県久留米市で開催され、2009年9月の秋田県横手市、2010年9月には神奈川県厚木市での開催が決定している。開催地の特性に併せ、イベントによって「B‐1グランプリ」や開催地の地域活性効果をより高められるよう運営手法も柔軟に変更するなど工夫を行っている。
- 大手コンビニや地元南部せんべい製造業者、地元ホテルなどとの八戸せんべい汁関連の共同開発を行い、地元産せんべいの使用による業界支援にも一役買っている。
- 全国198店舗の八戸せんべい汁取扱店を把握し、ガイドマップ掲載店舗数は2003年の127店から、2008年には160店となった。
- 「B‐1グランプリ」参加団体は2006年の10団体、来場者1万7,000人から、2007年には21団体25万人、2008年には24団体20万3,000人に拡大し、2009年の横手では26団体26万7,000人で過去最高の来場者数であった。
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