受賞の観点
独自の工夫で生み出したユーザーニーズに応える時間割作成ソフト
URL |
|
業種 |
情報通信・ITサービス |
所在地 |
江別 |
事業概要 |
「イデアのAI時間割」の開発・販売ほか |
市場特性 |
ニッチスペシャリスト型 |
業態特性 |
ハイバリュー型 |
取引特性 |
BtoB型 |
環境特性 |
地域サービス型 |
提供サービス
高速AI(人工知能)を活用し、授業の複雑な時間割作成を効率化するパッケージソフトを開発・販売。丁寧なユーザーサポートと備えたサービスの提供で、全国3,600校以上への導入実績を持つ。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、「時間割作成」というニッチなマーケットに対し、真に必要とされる時間割作成ソフトの開発に特化した製品づくりと、蓄積したノウハウを生かした丁寧かつ真摯なユーザーサポートの提供が利用者の支持につながり、業界における独自の企業価値を確立した点にある。
- 学校のカリキュラムが多様化するとともに、教員の雇用形態も多様化。チームティーチングの導入などにより1授業で担当する教員の数が複数になるなど、時間割作成業務がどんどん複雑化してきていることから、担当教諭の業務負荷をできるだけ減らし、業務のスピードアップを図れるソフトウェアの開発と、それに伴う付加価値の高いサービスの提供に取り組む。
- 従来の普及していた製品は処理速度が遅く、時間割ができるまでに計算開始から5~7日かかるものもあった。そのためユーザーのニーズをくみ取り、当初から数時間で処理が完了することを目標に処理速度の速さに重点を置いて開発を行い、時間割作成の所要時間の大幅な短縮に成功。
- 当時はWindows95の登場前でパソコン自体の処理速度も低かったが、独自の工夫を重ね、ストレスなく使える高速AIを開発することで、時間割の変更やシュミレーションなどの作業を手軽に行うことを可能とした。
- 当初から「時間割作成」に特化した高機能でカスタマイズが不要な多機能な製品の開発を行ってきたことから、私立中高一貫校や総合高校など多様なカリキュラムや独特の制約条件を持つ顧客にとっても個別のカスタマイズが必要なく、それが高い評価と製品の差別化につながった。
- ネット環境の普及により、コミュニケーションチャネルが電話とファックスから、時間割データを添付できるメールに変わったことを有効に活用し、そこで得た顧客の課題をFAQ(頻繁に尋ねられる質問)としてホームページに公開することなどで、ソフトの使いやすさ向上に注力。
- 「ユーザーサポートは顧客との最大の接点である」として、ソフトに不満を持っている顧客や困っている顧客は製品改良のヒントを与えてくれると捉え、積極的に対応を行っている。こうした対応から、口コミによる新規顧客の獲得が増大しており、従来の学校宛てDMやホームページでの告知による注文に並ぶほどになっている。
- 開発当初は様々な学校の教員からの要望を直接聞くことでユーザーニーズをくみ取り、製品に反映していた。現在もサポート時のクレームや要望でのニーズ収集に加え、PCの教育利用への研究会に参加したり、つながりができた教員へのヒアリングを行っている。
- 時間割作成が難しいとされる私立の中高一貫高校や総合高校、単位制高校などで特に評価が高く、全国での採用学校数は3,600校を超え、毎年100校のペースで増えている。時間割なら「イデアのAI時間割」、と言われるほどの高い評価で、現在ではシェアは約70%。
一覧に戻る