受賞の観点
ユニバーサルデザインへの多面的な取り組みで、観光と宿泊に安心と快適を提供
提供サービス
高齢者から障害者、乳児、妊婦でも安心して滞在できるよう、客室を始めとした館内設備への配慮に加え、「ユニバーサルデザイン」というコンセプトに合致した車いすでも行ける観光ルートやバリアフリー的な利用が可能な観光地の開拓、飲食店などへの車いす客の受け入れ交渉など、周辺地域の観光産業と共栄する宿泊サービスを展開している。
ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、健常者に限らず、高齢者、障害者、乳児、妊婦でも心地よく滞在できる宿泊施設づくりに取り組んだだけでなく、「ユニバーサルデザイン」という視点から周辺観光ルートの開発や紹介に取り組み、地域観光とともに繁栄するビジネスモデルを創出した点にある。
- 開業後北海道内の経済が悪化したため、札幌をはじめとする道内利用者の伸びが鈍化。採算状況が悪いことから広告宣伝費の予算もなく、新規の顧客を獲得しにくい状況が続き、打開策を模索。
- 「ユニバーサルデザイン化」をコンセプトに、ホテル内のハード面・ソフト面のサービスと、バリアフリーな周辺観光ルートや施設の紹介を行うことで、顧客に心地よい滞在を提供。
- 宿泊業としては素人であったため、当初1~2年は顧客に対して精神的に構えて接客していたことから、一方では顧客の要望を引き出すことができず、また一方で要望の多い顧客に対しては全ての要望に対応しようとしていた。ここに限界を感じ、「できることにはできる」、「できないことにはできる範囲と代替案を提示する」ことで明確な意思表示を行った結果、障害者にも健常者にも自然体で対応できるようになり、さらに顧客の深層にある要望まで引き出せるようになったことから、居心地が良いという顧客が増え、リピーターも増加。
- 地域の繁栄とともにピュア・フィールド風曜日の繁栄があるという考えのもと、ユニバーサルデザインの観光ルートの開発に取り組み、車いすでも行ける観光ルートの開発とボランティアによる車いすマップの作成・更新、バリアフリーのトイレチェック、バリアフリー的な利用が可能な露天風呂など観光地の発見、飲食店などへの車いすでの利用者の受け入れ交渉――などを行った。
- 戦略的にさまざまな賞を取るように努め、受賞による様々な形のPRによって認知度の向上を図るとともに、自らアクションを起こすことによって行政への働きかけも行い、よりよい事業環境を創出した。
- 現在、宿泊客の7割がリピーターとなっている。
- 道東に位置するピュア・フィールド風曜日と同じコンセプトを持つ宿泊施設を、道南に1つ、道央に1つ建設し、ネットワーク化することにより、広大で自然豊な北海道を誰もが訪れて楽しい「ユニバーサルデザインの観光地」とする夢を持つ。
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