受賞の観点
街の中心に賑わいを呼び戻したオリジナルな屋台づくり
提供サービス
「帯広を良くしたい、中心街に賑わいを取り戻したい、特性を生かした特色ある街づくりを」との思いから「屋台」を中心にした街づくりに取り組み、地域連携や地産地消なども通して、帯広全体の活性化に貢献している。
ハイ・サービスのポイント
北の屋台は、数年間に及ぶ研究・議論・説得の集大成であり、練り上げられたコンセプトと、地元の住民・農家を巻き込んだたゆまぬ努力によって生み出された「屋台サービス」であることから、一時のブームに終わることなく成長を続け、また成長を続けたことによって界隈や駅周辺も含めた地域活性化を実現している点がその強みである。
- マイカー普及と共に公共交通機関が減少し、ショッピングセンターや学校施設が郊外に移転したことから中心街が閑散とした状況になり、青年会議所のメンバーが中心となって個性のある街づくりへの取り組みを開始。
- 「なぜ人がいなくなったのか」を研究し、人々のコミュニケーションの欠如が原因だという考えから「屋台」「市場」というキーワードを発見。国内の屋台の調査・研究に取り組み、北海道の冬の寒さや、行政上や衛生上の法律的な縛りをクリアし、誰もが出店できる屋台づくりに挑む。
- 上下水道、電気、ガスを完備し、固定式の厨房部分に移動式の屋台をドッキングさせるという完全遵法の屋台を作り上げ、飲食店としての正式な許可が取れるスタイルであることから、従来の屋台では出せなかった生ものの提供も可能に。
- 屋台での営業希望者を募るには「寒さ」の克服が必須であるとして、市民を巻き込んだ2度の「寒さ体感実験」を開催し防寒対策を検討。検証を重ねた結果、「冬囲い」と称した囲いによって厨房の調理熱を循環させることで、客席部分の暖房効率を向上させた。
- 2001年のオープン後から右肩上がりに成長を続け、2004年には帯広市の人口17万2000人を超える17万3000人の集客と3億円を超える売り上げを記録。8年を経た現在では、周囲の空き店舗が減少し、駅周辺の通りにも飲食店が増加、ホテルの稼働率も上がり、新規ホテルの建設も盛んになっている。
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