2012年12月11日
今回はスピーカーとして、大手スーパーであるサミットの赤迫伸一・店舗サポート部マネジャーをお招きし、「LSPによる人時生産性の適正化」について事例を紹介いただきました。(LSP=Labor Scheduling Program・作業管理や要員管理の基本的な仕組み)
まず、近年のLSPへの関心の高まりについて警鐘を鳴らし、LSPは人件費を下げる魔法の杖ではない点を強調されました。サミットでは、従業員が働きやすい環境をつくる目的で導入され、LSPによって社内の共通言語を作ることにまずは力を入れました。その結果、社内コミュニケーションが密になり、生産性が向上しました。
次に、LSPの導入方法について、いくつかポイントを押えながら解説いただきました。導入部門は、商品ひとつひとつの区分が明確なグロサリー部門から開始し、順次、鮮魚・青果・精肉部門等に広げて行くと進めやすいこと、導入にあたっては、すべての作業を洗い出し、その出来栄えを決めることで基準の作業レベルを決めることができること、導入に抵抗する従業員に対しては、「店のチーフが変わると仕事のやり方が変わってしまう」現状を訴え、それをなくすためにLSPを導入する点を話し納得性を持ってもらうこと、など経験に基づくノウハウが紹介されました。今後はさらに、作業改善、商品化技術の教育等を進め、各従業員の時間の有効活用、生産性の向上を進めたいとのことでした。