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(旧メッセージ)事務局コラム

2014年6月26日

参加レポート:ホスピタリティ・コーディネータ養成講座

 

NPO法人日本ホスピタリティ推進協会が認定する「ホスピタリティ・コーディネータ」資格は、全国に約700人の有資格者がいて、各分野で活躍しています。社会人向けや学生向けの関連資格もあり、 それらを含めると全国に約3000人が資格を持っています。ホスピタリティの歴史や文化、実践の基本、プレゼン、レポートなどを養成講座で学び、試験の後、合否が認定される仕組みです。

養成講座では、ホスピタリティに熱心な企業経営者の生の声を聞くチャンスがあります。2月22日、23日に東京・六本木でおこなわれた「第33回 JHMA認定 ホスピタリティ・コーディネータ養成講座」では、1日目に石坂産業の石坂典子社長が講演しました。同社は、経済産業省の「平成24年度おもてなし経営企業選」に選出された産業廃棄物処理会社。環境や地域との共生に社員と地域住民が一体となって目指す風土を育てていることで高く評価されています。

石坂氏は講演の中で、

  • 1998年ごろダイオキシン問題が持ち上がって、地域の理解を得るのに苦労したこと
  • 処理のプロセスを建屋で覆い全天候型にしたこと
  • 環境、品質、労働など複数の統合ISO(国際標準規格)を取得していること
  • 施設を外部からの工場見学に開放していること
  • 社員の向上心を促すような、さまざまな仕組みをつくっていること

などを紹介しました。

会社を開放すると、いつお客様が来ていただいても恥ずかしくないようにしなければなりません。あいさつや接客力、会話力の向上にも気を配っているといいます。

「会社は継続することが大事です。100年以上続く会社は創業マインドを忘れていません」(石坂氏)。

現場のホスピタリティだけでなく、それを支える部分まで話を聞くことができました。

第33回 JHMA認定 ホスピタリティ・コーディネータ養成講座

この養成講座では、ホスピタリティの歴史と文化の講演もあります。講師の服部勝人氏(高崎商科大学教授)はホスピタリティの起源は、共同体外の未知の訪問者をもてなした「異人歓待」にあり、そこでは「共食共飲」の行為、弱者保護の視点があったと解説。「サービス」の概念と比較しながら、ホスピタリティにはお互いに高め合う文化交流の側面があることを強調しました。ユーモアを交えながら本質を突く名講義でした。

2日目には筆記試験やプレゼンテーションが行われ、新たな資格取得者が誕生しました。
 

■「ホスピタリティ・コーディネータ」資格
http://hospitality-jhma.org/hc/