受賞の観点
「富士宮やきそば」をブランド化し、全国へ情報発信することにより地域を振興
URL |
http://fujinomiya-honpo.com/ |
業種 |
公共サービス・団体・協同組合 |
所在地 |
静岡県富士宮市 |
事業概要 |
「富士宮やきそば」、その他地域特産物などによる町おこし活動 |
市場特性 |
マルチプレイヤー型 |
業態特性 |
ハイバリュー型 |
取引特性 |
BtoC型 |
環境特性 |
広域サービス型 |
提供サービス
地域の名物「富士宮やきそば」を登録商標とし、「富士宮やきそば学会」を設立。ブランドを確立し、普及を図るため、やきそばの焼き方のみならず、富士宮の文化、歴史、観光を勉強する「富士宮やきそばアカデミー」という研修を年に一度開催、受講者には「麺許皆伝書」を発行し、認定店であることを示す幟を頒布。その他「やきそばマップ」や公式ガイドブックを発行したり、イベントを開いてのPR活動に注力した。地域ブランドづくりは、現在、やきそばを継いで地酒や虹鱒に移行し、さらなるまちづくりを推進している。
ハイ・サービスのポイント
同法人の強みは、ボランティアスタッフ(やきそば屋・製麺関係者はいない)に支えられていること、「富士宮やきそば学会」、「天下分け麺の戦い」、「やきそばG麺」や「麺許皆伝」などユニークなネーミングセンス、ギネスに挑戦するなど遊び心ある企画力にある。これによりコストをかけないマスコミ露出に成功し、地域に少なからぬ経済的な波及効果を与えた。
- 地元有志によるまちおこしの市民活動のなかで、地域の特産物である「富士宮やきそば」のオリジナリティーに注目。これをブランド化するために「富士宮やきそば学会」を設立し、同団体と「富士宮やきそば」を商標登録した。
- 話題性を活かして、テレビ・新聞・雑誌等のメディアによるコストのかからないパブリシティーを行った。
- 年に一度「富士宮やきそばアカデミー」という二泊三日の研修を開き、やきそばの焼き方はもちろん、富士宮の文化、歴史、観光などを講習し、成績優秀者には「麺許皆伝書」を授与する仕組みをつくった。また麺許皆伝認定店であることを示すマーク入りの幟を頒布した。
- 道路公団(当時)に「麺許皆伝やきそば道」というリーフレットを作成してもらい、東名高速のサービスエリアや料金場で配布。富士宮市への人の流れをつくろうと試みた。結果、道路公団の調査によると、富士宮へ至る西富士道路(有料)の通行量が2%増加。1日に約400台、1カ月で約1万2,000台の増加となる。
- 青年会議所の創立30周年を記念して、商店街などと「大宮の市」を開催して、6mの巨大鉄板を使い、3,776人(富士山の標高にちなんで)分のやきそばを振る舞ってギネスブックに挑戦するなど、 ユニークなイベントを企画した。
- やきそば店のデータを収集し、「やきそばマップ」や公式ガイドブックを発行し、地元やきそば店を紹介した。
- 全国のいわゆる「B級ご当地グルメ」による町おこし市民団体との共催による「B級ご当地グルメの祭典 B-1グランプリ」を実施。「富士宮やきそば」が第一回優勝料理となった。第二回は富士宮市で開催され、連続優勝を果たした。
- 「駅前十六市」、「神田楽市」、「にしの市」と称する「市」を各商店街で開催するなかで、NPOスタッフ一同と商店街が客商売のノウハウとホスピタリティーの習得に努めた。
- 地域活性化を図るための次世代教育として地域再生大学という活動を実施。全国から大学生20名を募集、上限5万円として滞在費・交通費を支給する(ただし有効期限は1年間)。これにより町に若者を呼び込み、観光事業や地元特産品を使ったビジネスなど地域活性化の研究の場を提供し、その成果を活かしていこうという取り組みである。
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