事例紹介

2016年4月22日

株式会社NAC ~冬の観光地が通年・長期滞在型リゾート地に変貌~

今回は、株式会社NAC(ニセコアドベンチャーセンター)のハイ・サービスのポイントを紹介します。ニセコの四季を通じた魅力に着目し、冬の観光地が通年型リゾート地へと発展するきっかけをつくり、地元では職場の少ない若者の雇用創出に寄与しています。

そんなNACのハイ・サービスのポイントと、冬の観光地を広く国内外から観光客が集まる通年・長期滞在型リゾート地に変貌させた取り組みをご紹介します。

 

★ハイ・サービス日本300選 第3回受賞★
アウトドア事業で若者雇用を創出

★ハイ・サービスのポイント★
【第3回受賞時のポイント:地域貢献】

●提供サービス
ラフティングをはじめニセコの自然を活かしたアドベンチャーアクティビティーを提供。冬のスキー、スノーボードによる観光しかなかったニセコ地域に、夏の体験観光サービスを定着させ、広く国内外から観光客が集まる通年観光の地に変貌させた。

●ハイ・サービスのポイント
同社の強みは、季節依存度の高い観光モデルの限界をいち早く察知し、地域の観光事業全体の方向性を大胆に転換。新たな観光を普及させ、しかも地元では職場の少ない若者の雇用を創出して地域貢献を実現したことにある。

  • ラフティングの事業化と普及活動事業化にあたって、ラフティングツアーの安全性を高め、4月中旬から10月末まで春・夏・秋の各シーズンを楽しめるようにすることが重要だと考え、ツアー客に防水機能の高いドライスーツを着用。
  • スポーツ体験型リゾートへの進化年々体験客が増えてきたことにともない、提供する体験プログラムも多様化させた。
  • 若者の雇用機会の創出アウトドア事業は若者が地元で生活する環境を提供することになり、若者の地元定着による地域の活性化にもつながった。
  • 北海道アウトドア資格制度への貢献北海道庁は、質の高いサービスを提供するガイドや事業者の育成を目指して、一定程度の知識・経験・技術を有するアウトドアガイドの認定や優良事業者の登録を行う「北海道アウトドア資格制度」を2002年4月に創設。同社はそこの制度の検討段階から関わった。

受賞の詳細はこちらをご覧ください 

   

【現在の取り組み -インタビューより- 】
ニセコの四季を通じた魅力に着目し、1995年よりラフティングをはじめとして春から秋にかけてのアウトドアアクティビティを提供する事業を開始し、かつては冬のみに偏っていたニセコエリアが、通年型の滞在期間が長くても楽しめるリゾート地へと発展するきっかけとなりました。
また、その後オーストラリアを中心とした海外の人たちが集まりやすい場所にもなっていったことで、ロス(創業者)自身は今のニセコが世界的に発展するキーパーソンとして位置づけられる存在となっています。地域の魅力を発見し、盛り上げた実績から、各地からの講演依頼を受けつつ、同時に活動範囲もニセコにとどまらず、札幌でのクライミングジムや、深川でのキャットスキー事業、またアウトドアアクティビティ以外では地元での雇用とものつくりの場を創出するためにスキー工場をはじめています。

【今後の取り組みの展望】
今後としては、世の中のニーズや取り巻く環境の変化に柔軟に対応しながら、通年で海外からの集客が伸びるようにサービスや受け入れ態勢を整えていく予定です。

株式会社NACのホームページはこちら