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書籍紹介

2014年8月5日

『社会の中で社会のためのサービス工学~ モノ・コト・ヒトづくりのための研究最前線』

サービス工学のトップランナーである産業技術総合研究所の研究者が理論的背景、拠り所となる技術、実践事例を分かりやすく解説した入門書。

本書では、サービスの本質を「顧客との価値共創」に求める立場が一貫しており、サービス・ドミナント・ロジック(経済活動をサービス中心で理解し、モノをサービス提供の媒体・手段として捉える見方)を超え、顧客からのフィードバック情報を基に製品・サービスを改善していく「ユニファイド・サービス・セオリー」の概念が紹介されています。

後半の白眉は兵庫県・城崎温泉の事例です。外湯利用者のデータ分析から、観光地振興のより有効な施策が導き出されていく過程が語られています。また、地元関係者がデータの発見や検証に参画することで「気づき」が深まっていくなど、社会の中でのサービス工学の在り方を示す好例です。

初学者にも親しみやすい一書と言えます。

『社会の中で社会のためのサービス工学~
モノ・コト・ヒトづくりのための研究最前線』
独立行政法人 産業技術総合研究所/カナリア書房