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リーダーの声

2018年5月14日

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 リテール商品業務部 商品開発グループ リーダー 杉本 光祐 氏

企業向け安全運転支援サービス
『スマイリングロード』

 

(数字や名称・肩書などは2017年5月講演当時のものです)

 

これまで損害保険会社は、万が一事故が起きたときに事故対応させていただくことが中心でしたが、そもそも事故を起こさない仕組みが出来ないかと考え、このサービスをつくり上げることにしました。
 

開発の背景
開発の背景は、3つほどあります。ひとつ目は、自動車技術の革新で、昨今の自動運転など、人と車がつながる世界という点があります。
ふたつ目に、海外でのUBI、Usage-based Insuranceということで、運転の特性に応じて保険料を割り引くという仕組みです。
みっつ目は、国内の少子高齢化というところで、人口動態が変わり、動きも早いです。かつ、スマホユーザーもだんだん増えていますので、お客さまへのさまざまなアプローチを考えなければいけないと思っておりました。
この3つの開発の背景があり、当社の強みである事故対応力を生かして、保険商品に特化することなく、サービスとしてお客さまにアプローチしていけないかと考えました。
  

  

  

開発のコンセプト
このスマイリングロードは、通信機能付きのドライブレコーダーを社有車に付けていただいて、お客さまの走行データを取る仕組みをつくり上げています。これに、保険会社が蓄積してきた事故データの相関関係を分析して、お客さまに運転特性をフィードバックさせていただきます。
それから、企業の管理者が一番悩んでいるのが、ドライバーである従業員一人一人の指導教育です。ドライバーを集めて、同じ研修をしても響かないことがあり、走行データに応じて必要な人だけを対象に指導ができる仕組みと、ドライバー自身が自発的に継続的に安全運転ができる仕組みをつくっています。
最後は、当然ですけれども事故時の対応です。この3つを重ねてスマイリングロードという名称で、サービスを打ち出しています。
  

 
 

スマイリングロードの特長
『見える』
これはドライブレコーダーから運転状況が逐次、上がってきますので、企業の管理者側にとってもタイムリーに『見える』ことが出来ます。

『わかる』
ご要望に応じて所属部署ごとにランキングを出したり、所属部署ごとに平均点を出したり、他の企業とは匿名化を図った上でランキング表示したり、ドライバー同士が競争原理を働かしていただくような表示をしているところが『わかる』です。ドライバー一人一人の運転特性が走行データから分かりますので、ドライバーごとにきめ細かくピンポイントで指導が可能になります。

『ほめる』
管理者に代わってドライバーを『ほめる』ということです。ドライバーにはドライバー向けの携帯向けのアプリがあります。ご自身で診断結果を見られますし、安全運転をすればするほどマイレージ、マイルがたまりますので、そのマイルに応じてプレゼントにも応募できます。そういう形で日頃の運転を褒めて育てるという仕組みを入れ込んでいます。
  

 
 

保険会社ならではのサポート
万が一ドライバーが危険な運転をしたときには、自動で管理者に通知が届きます。また、ある一定の衝撃を感知したら管理者に一報が届き、そのまま保険会社に事故報告ができるようになっています。事故あるいは危険な運転の前後数秒間は、動画のアップロードもできます。
保険会社においても、この動画は非常に役立ちます。事故が起きてしまった後、お互いの主張が食い違うときでも、動画があればスムーズな示談交渉ができ、事故対応の期間を短縮することが可能です。また定期的に診断レポートとして管理者の方々にも日々運転の状況をご連絡しております。
  

事故が起きてしまった時、ドライバーの方から電話を頂きますが、ここの場所がどこか分からない、住所が分からないという方が、結構いらっしゃいます。このときも、GPS機能が付いていますので、事故が起きた場所がどこか分かります。対応の簡素化、あるいは事故対応の精度を高めることが可能になっています。
 

ドライバーの行動変容による事故防止
ドライバーの行動変容を促すために、走行データを分析してフィードバック、スコア化、ランキング化をしています。競争原理を働かせて、持続的、継続的に安全運転を心掛けてもらうという仕組みです。ドライバーは、安全運転意識の向上につながりますし、管理者としては、指導するドライバーを明確に特定できて、どういう指導をすれば良いかということが分かります。ドライバー各々に対して、実効性の高い指導が実現できます。
  

 
 

発売後の状況
おかげさまで今、700社の企業に導入いただき、台数は2万台を超えております。導入企業の9割が、平均事故削減件数を削減されています。全企業の平均でいけば 20パーセントの削減、一番削減されている企業は80パーセントにもなります。導入以降、20パーセントの削減が平均推移していますので、一定の効果があったものと思います。
  

 
 

新機能 ~「ほめる」機能の拡充~
『ほめる』の機能をご利用いただいている企業では、事故削減効果が相当高いことが分かりましたので、『ほめる』というところを、『ほめる』、『ほめあう』、『ほめられる』に進化させました。
『ほめあう』ですが、企業内の従業員同士がいい得点を出せばタイムライン上に出てきます。どこの部署のどのドライバーが何点を更新した、最高点を出した。それを見た他の従業員がその方を褒めると、自分にもマイル、ポイントがたまって、相手にも付きます。これは、私たちや企業の管理者ではなく、従業員同士が安全運転の啓蒙活動を自然にしてくれる仕組みになっています。企業の中のコミュニケーション活性化にもお役立ていただければということで、褒め合う仕組みを構築しています。
最後に『ほめられる』ですが、企業の管理者や経営者から、従業員を直接的に褒めたいという思いも伺ったので、表彰制度を作っています。高得点を出したドライバーを、画面上でワンクリックするだけで表彰状が作られます。それを企業にお届けし、直接、表彰式等で渡していただけるようにしました。IoTの仕組みの中で全て完結できるようになっています。
  


 

新サービス「トラナビスマイル」
トラックにはナビゲーションが付いてないという声が多くありました。また、長時間走行されている企業も多いので、こちらから積極的に休憩のタイミングをお知らせする機能も設けています。それがスマイリングロード・トラナビスマイルです。

これには二つの効果があります。
一つは事故削減の効果です。ここは、保険会社が持ち備えている事故データがありますので、全国における大型車両の事故の多発地点が地図上にマッピングできます。例えばナビゲーションで目的地を設定してルート検索をしたら、大型車の事故が多い所を回避するルート案内を作っています。これで半ば強制的に事故を起こしにくいルートを通っていただく仕組みを構築しています。迂回ルートは遠回りに思われますが、事故の起こした所を通るときの運転の仕方等をアルゴリズムで計算して、遠回りと感じないような設計にしています。

二つ目には、運送業の皆さまの課題として、優良ドライバーを安定的に確保し定着させたいことがあります。大型車の交通規制をタイムリーに反映させたり、車高、車幅に応じたルート案内や、大型車の休憩地検索が容易にできたり、長時間走行時の休憩アラートを出す機能があります。一般的には4時間以上の走行をすると、休憩しなさいというのが制度化されているようですが、このアプリ上では2時間に1回休憩アラートが出る仕組みになっています。ドライバーの方の負担軽減につなげる機能を設けています。
  

このような形でビッグデータ、走行データを収集させていただき、ドライバー一人一人のスコア化をもっと芯のあるものに改良し、フィードバックを進化させていきたいと思っています。事故の起きない世の中を目指し、社会貢献につなげていければと考えております。

 

(「SPRINGシンポジウム 2017 in 名古屋」より)

 

※損害保険ジャパン日本興亜株式会社の「企業向け安全運転支援サービス『スマイリングロード』」は、第1回日本サ―ビス大賞優秀賞を受賞されました。